読み書きプログラミング

日常のプログラミングで気づいたことを綴っています

2011-05-04から1日間の記事一覧

(61) Newtonの重力理論と楕円軌道

Newtonの万有引力理論では、二体問題の場合、軌道は楕円になります。 これを順を追って考えます。 角運動量とエネルギーが保存することから以下の式が時間に依存しなくなります。 について解きましょう。 /* 9.4.10m */ derivs : solve([(m/2)*(rDot^2 + r^2…

(62) 水星の近日点移動

一般相対論的な重力場での運動の場合、軌道は楕円にならず、近日点は移動します。これを導くため、Schwarzschild 解から出発します。Schwarzschild 解は以下のような重力場の方程式の球対称解です。この計量で測地線が満たさなければいけない方程式は以下に…

(60) ピンポン球の重力

半径aの薄い球体殻が生じるNewton重力は、殻の外の重力ポテンシャルに関して中心にある質点の重力と等しいことを確認しましょう。 /* 9.4.5m */ assume(not equal((r - a)*(r + a), 0))$ integral : integrate(a * (2 * %pi * a * sin(u)) / (r ^ 2 + a ^ 2 …

(59) Riemannゼータ函数の周辺(パス)

"Crandall"では、Riemannゼータ函数の零点の数値的観察の後、 有限級数と誤差評価による非零点領域の確認 量子振動子の波動函数と余弦積分変換による零点導出 Riemann予想が成り立つ場合のπ(x)の近似からの素数の数の見積もり と続きますが、スクリプトは移…

(58) Riemannゼータ函数の零点

Riemannゼータ函数の絶対値の2乗の逆数をプロットしてみましょう。 /* 9.3.8m */ plot3d(1/cabs(zeta(x +%i*y))^2, [x, 0, 1], [y, 10, 24], [grid, 50, 50], [z, 0, 40])$ x=0.5上のy=14, y=21付近に発散していく場所があることが見えます。実部を0.5に固定…

(57) ゼータ函数のEuler積

以下の恒等式が成り立ちます。右辺がEuler積と呼ばれる形です。これをMaximaを使って実感してみましょう。表示をシンプルにするため、sに-sを代入し、Euler積の中身をMaclaurin展開して、検証する次数まで取り出します。 /* 9.3.3m */ proofLimit : 15$ f(x,…

(56) Vandiverの判定基準

Fermat予想に対して、Kummerに続いて、Vandiverが、非正則素数pに関して以下を証明したそうです。 のうち、分子が素数pで割り切れるものをとします。 pより大きくp(p-1)より小さい素数で、rp+1(rは自然数)の形に書けるものPがあり、かつ、となる自然数uが存…

(55) 素数の正則性チェック(要加筆)

Fermatの最終定理が証明されるまでの歴史のなかで、Kummerが正則素数に限定したものを証明したそうです。正則素数pは、Bernoulli数の偶数項の分子のいずれも割り切らない素数という性質と同値であることがKummerによって示されたそうです。 では、素数の正則…